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姫浪来(ヒメナミキ)はシソ科タツナミソウ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、低地や山地の湿地に生える。
海外では、朝鮮半島、中国にも分布する。
草丈は10~40センチくらいである。
地下茎を這わせて繁殖する。
葉は細長い卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖らず、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は6~8月である。
対生する葉の脇に1つずつ並んで、淡い紅紫色を帯びた唇形の花をつける。
普通は2つの花が同じ方向を向いて咲く。
上の唇は兜状に膨らみ、下の唇には淡い紫色の斑点がある。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。
和名の由来は、浪来草(ナミキソウ)に似て姿が似て小さいことからきている。
属名の Scutellaria はギリシャ語の「scutella(小皿)」に由来する。花のつけ根の萼に円い附属物があることから名づけられた。
種小名の dependens は「下垂した」という意味である。
写真は8月に奥日光の小田代原で撮った。
学名:Scutellaria dependens
★二輪ずつ仲睦まじく姫浪来
ご免ねちょいと撮らせておくれ
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尾瀬沼薊(オゼヌマアザミ)はキク科アザミ属の多年草である。
本州の尾瀬を中心に分布し、湿原に生える。
北海道から本州の北陸地方にかけて分布する立薊(タチアザミ)の亜種ないし近縁種である。
立薊(タチアザミ)よりも葉が深く切れ込む。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は50~100センチくらいである。
葉は長めの楕円形で、縁が羽状に裂ける。
裂片は細く尖っている。
葉のつけ根は広く、茎を半分抱く。
開花時期は8~9月である。
茎先に紅紫色の花(頭花)を上向きにつける。
花のつけ根にある総包片が長く、花を包み込むように伸びるのが特徴である。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Cirsium はギリシャ語の「cirsos(静脈腫)」からきている。静脈腫に薬効のある植物につけられた名が転用された。
種小名の inundatum は「洪水地に生える」という意味である。
亜種名の homolepis は「同様な鱗片の」という意味である。
上の写真は9月に尾瀬沼近辺で撮った。
下の写真は8月に日光植物園で撮った。
学名:Cirsium inundatum subsp. homolepis
★もしかしてまだ咲く花もあるかなの
願いに応え尾瀬沼薊
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秋の鰻掴み(アキノウナギツカミ)はタデ科イヌタデ属の一年草である。
北海道から九州にかけて分布し、水辺や湿地に生える。
海外では、朝鮮半島、中国、シベリアなどにも分布する。
草丈は20~100センチくらいである。
茎や葉の柄には鋭い曲がった棘があり、他の植物にまとわりつく。
葉は長さが5~10センチの細長い被針形で、互い違いに生える(互生)。
先は尖り、つけ根は矢じりのような形になって茎を抱く。
葉の主脈の下半分にも鋭い曲がった棘が生える。
タデ科の植物の葉のつけ根には托葉鞘という付属物があり、チェックポイントになる。
秋の鰻掴み(アキノウナギツカミ)の場合は筒状である。
近縁種の継子の尻拭(ママコノシリヌグイ)の場合は丸っこい腎円形である。
開花時期は7~10月である。
茎先や上部の葉の脇から枝分かれした先に10個くらいが集まってつく。
萼は淡い紅紫色で、5つに裂けている。
つけ根のほうは白っぽい。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
和名の由来は、茎や葉に生える刺から「これを使えば鰻もつかめる」と連想したものである。
属名の Persicaria はラテン語の「persica(モモ)」からきている。この属の植物の葉がモモの葉に似ていることから名づけられた。
種小名の sieboldii は日本植物の研究者「シーボルトの」という意味である。
写真は8月に奥日光の小田代原で撮った。
学名:Persicaria sieboldii
★愛らしい花と鋭い棘をもつ
野の草花は自由奔放
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零余子虎の尾(ムカゴトラノオ)はタデ科イブキトラノオ属の多年草である。
日本固有種である。
北海道から本州の中部地方にかけて分布し、亜高山や高山の草地や岩礫地などに生える。
草丈は10~60センチくらいである。
根際から生える葉は幅の広い線形で、長い柄がある。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はなく、裏面は白みを帯びる。
茎につく葉は小さく、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6~9月である。
茎先に穂状の細長い花序を出し、白い小さな花をたくさんつける。
花穂の長さは2~8センチくらいである。
花は花序の上部につき、下部にはムカゴができる。
花径は3ミリくらいで、花の色は淡い紅色を帯びるものもある。
花弁はなく、花弁のように見えるのは5枚の萼片である。
雄しべは8本である。
雌しべの花柱は3本あり、花冠の外に突き出ている。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Bistorta はラテン語の「bis(二重)+tortus(捩れ)」からきている。根茎の形から名づけられた。
種小名の vivipara は「むかごのつく」という意味である。
写真は7月に中央アルプスの千畳敷カールで撮った。
学名:Bistorta vivipara
★どことなく落ち着きのない姿だよ
半端に咲いた零余子虎の尾
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舞鶴草(マイヅルソウ)はユリ科マイヅルソウ属の多年草である。
分類体系によってはスズラン科とされる。
北海道から九州にかけて分布し、山地から高山の林の中に生える。
海外では、朝鮮半島、中国東北部、シベリア、アリューシャン列島、北アメリカなどにも分布する。
草丈は5~25センチくらいである。
葉は2枚が互い違いに生える(互生)。
葉の形はハート形で、長さは5~10センチくらいである。
両面ともに毛はなく、先は鋭く尖る。
開花時期は5~8月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い小さな花を10輪くらいつける。
花びら(花被片)は4枚、雄しべも4本である。
花びらは反り返り、雄しべが突き出す。
花の後にできる実は球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、赤く熟する。
和名は、花の姿を鶴が舞う様子にたとえたものである。
属名の Maianthemum はギリシャ語の「majos(5月)+anthemon(花)」からきている。
種小名の dilatatum は「拡大した」という意味である。
写真は7月に中央アルプスの千畳敷カールで撮った。
実の写真は8月に志賀高原で撮った。
学名:Maianthemum dilatatum
★背は低く花の姿は小さくも
舞鶴草は羽ばたくごとく
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