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磐梯鍬形(バンダイクワガタ)はゴマノハグサ科ルリトラノオ属の多年草である。
福島県の会津磐梯山の固有種で、高山の砂礫地に生える。
命名者は牧野富太郎博士である。
分類上は、深山鍬形(ミヤマクワガタ)の品種の1つとされる。
特徴は葉の縁に重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)があることである。
草丈は10~25センチくらいである。
葉は卵状の長い楕円形で、向かい合って生える(対生)
葉の先は尖り、縁には不揃いな重鋸歯がある。
開花時期は6~7月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、青紫色ないし紅紫色の小さな花をつける。
花冠は4つに深く裂け、裂片には濃い色の筋が入る。
雄しべ2本と雌しべ1本が花の外に飛び出している。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
「鍬形」の名は、実につく萼片の形が兜の鍬形に似ていることからきている。
属名の Pseudolysimachion はギリシャ語の「pseudo(偽)+Lysimachia(オカトラノオ属)」からきている。オカトラノオ属に似たという意味合いである。
種小名の schmidtianum はサハリンの植物の研究家「シュミット(F. Schumidt)さんの」という意味である。
亜種名の senanense は「信州の」という意味である。
品種名の bandaianum は「磐梯山の」という意味である。
写真は6月に山形市野草園で撮った。
学名:Pseudolysimachion schmidtianum subsp. senanense f. bandaianum
★勇壮な宝の山に咲くという
磐梯鍬形花愛らしく
花図鑑
植物図鑑
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京鹿子(キョウガノコ)はバラ科シモツケソウ属の多年草である。
古くから庭園などで栽培され、茶花にも利用されてきた。
しかし、自生しているものは発見されていない。
越路下野草(コシジシモツケソウ)を改良したものか、あるいは越路下野草(コシジシモツケソウ)と下野草(シモツケソウ)の交雑種であろうと考えられている。
草丈は50~150センチくらいである。
茎は緑色で、紅紫色を帯びる。
よく枝分かれをする。
シモツケソウ属の葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)、互い違いに生える(互生)。
頂小葉が大きく、5つから7つに手のひら状に裂ける。
裂片は長い卵形で先が尖り、縁には切れ込んだ重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
本種の場合は、側小葉がはっきりしないか、消失している。
開花時期は6~7月である。
枝先に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、花径4~5ミリの小さな花をたくさんつける。
花の色はピンクである。
花弁は5枚で、形は長い卵形である。
雄しべはたくさんあり、花弁よりも長い。
雌しべは3~5本である。
和名の由来は、京都で染めた鹿の子絞りに見立てたものである。
白花のものもあり、これは夏雪草(ナツユキソウ)と呼ばれている。
属名の Filipendula はラテン語の「filum(糸)+pendulus(吊り下がった)」からきている。基本種の根が小さな球を糸でつないだように見えることから名づけられた。
種小名の purpurea は「紫色の」という意味である。
写真は5月に向島百花園で撮った。
学名:Filipendula x purpurea
★愛らしい和みの姿京鹿子
ひっそりと咲く庭にそよ風
花図鑑
植物図鑑
赤花下野草(アカバナシモツケソウ)はバラ科シモツケソウ属の多年草である。
日本固有種である。
下野草(シモツケソウ)の変種で、紅色の花が美しい。
基本種は北海道から本州の中部地方にかけて分布し、山地の草地に生える。
本種の分布域は栃木県、長野県、山梨県で、亜高山や高山に生える。
霧ヶ峰や八ヶ岳周辺など生育場所が限られている。
草丈は50センチから80センチくらいである。
葉には長い柄があり、奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)である。
頂小葉(先につく小葉)が大きく、5つから7つに浅く裂ける。
縁は重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)である。
側小葉(脇につく小葉)は3対から5対くらいで小さい。
開花時期は7月から8月である。
茎先に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、紅色の花をたくさんつける。
1つ1つの花は、花弁は5枚で、たくさんある雄しべが花から突き出る。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)で、縁毛がある。
属名の Filipendula はラテン語の「filum(糸)+pendulus(吊り下がった)」からきている。基本種の根が小さな球を糸でつないだように見えることから名づけられた。
種小名の multijuga は「多対の」という意味である。
変種名の ciliata は「縁毛のある」という意味である。
写真は6月に山形市植物園で撮った。
学名:Filipendula multijuga var. ciliata
★ふんわりと綿毛のような柔らかさ
赤花下野華やぎの色
☆赤花の下野手折り簪(かんざし)に
内掛け似合う姫もにっこり
花図鑑
植物図鑑
大葉竹縞蘭(オオバタケシマラン)はユリ科タケシマラン属の多年草である。
北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、低山から亜高山にかけて沢沿いや林の縁などに生える。
海外では、朝鮮半島、中国、サハリン、アムール、カムチャツカ、シベリア、北アメリカなどにも分布する。
草丈は50~100センチくらいである。
茎は途中で2~3回枝分かれをし、葉の節ごとに曲がる。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁には毛が生える。
葉には柄はなく、つけ根の部分は茎を抱く。
葉の表面は黄緑色で、裏面は白っぽい。
開花時期は6~8月である。
葉の脇から細い柄を出し、緑白色をした鐘形の花を下向きに1輪つける。
花の柄がねじれるのが本種の特徴である。
花被片は6枚で、外側に反り返る。
花の後にできる実は楕円形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、赤く熟する。
属名の Streptopus はギリシャ語の「streptos(ねじれる)+ pous(足)」からきている。花の柄がねじれて葉の下に入ることから名づけられた。
種小名の amplexifolius は「茎を抱く葉のある」という意味である。
変種名の papillatus は「突起のある」という意味である。
写真は7月に尾瀬で撮った。
学名:Streptopus amplexifolius var. papillatus
★あれこれは変な形の花だなと
小さな姿に焦点絞り
花図鑑
植物図鑑
草杉蔓(クサスギカズラ)はユリ科クサスギカズラ属の多年草である。
分類体系によってはクサスギカズラ科とされる。
本州から沖縄にかけて分布し、海岸の崖地や砂地などに生える。
北海道では渡島地方に帰化している。
海外では、台湾、朝鮮半島、中国にも分布する。
茎の下部は木質化し、上部は蔓状となって他の植物に絡まる。
草丈は1~2メートルくらいである。
葉のように見えるのは葉状枝といわれる茎の変化したもので、非常に細かい線形である。
開花時期は5~6月である。
雌雄異株である。
葉状枝の脇に花径4~5ミリの淡い緑白色をした花をつける。
花冠は漏斗形である。
花の柄の真ん中に関節がある。
花の後にできる実は球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、熟すと白くなる。
根茎は生薬で天門冬(てんもんどう)といい、滋養、強壮、止瀉、鎮咳などの薬効がある。
和名の由来は、葉が「杉」に似て蔓性であることからきている。
アスパラガスと同じ仲間である。
属名の Asparagus はギリシャ語の「a(強勢語)+sparasso(引き裂く)」からきている。はなはだしく裂けるという意味で、葉の状態を表している。
種小名の cochinchinensis は「コーチシナ(ベトナム南部)の」という意味である。
写真は7月に仙台市野草園で撮った。
学名:Asparagus cochinchinensis
★うっそうと茂るがごとく葉っぱつけ
花は小さな草杉蔓
花図鑑
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