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千鳥の木(チドリノキ)はカエデ科カエデ属の落葉高木である。
日本固有種である。
本州の岩手県から九州にかけて分布し、山地の谷間などに生える。
樹高は10~15メートルくらいである。
樹皮は灰色ないし暗い灰色である。
カエデ属だが、葉は手のひら状にはならない。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉の真ん中を主脈が通り、左右にたくさんの側脈が通る。
葉の先は鋭く尖り、縁には鋭いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の表面は緑色で、裏面は淡い緑色である。
開花時期は5月である。
雌雄異株である。
長い総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、淡い黄色の花をたくさんつける。
結実期は8~10月である。
花の後にできる実は翼果(翼のある実)である。
和名の由来は、実の姿を千鳥に見立てたものである。
葉は晩秋には鮮やかな黄色に色づく。
属名の Acer は「裂ける」という意味のラテン語からきている。
種小名の carpinifolium は「シデ属(Carpinus)のような葉の」という意味である。
写真は12月に小石川植物園で撮った。
学名:Acer carpinifolium
★一面が土の色したその中に
色鮮やかな葉が目をひいて
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小杉鼬羊歯(コスギイタチシダ)はオシダ科オシダ属の常緑多年草である。
鹿児島県屋久島の固有種である。
和名の由来は、屋久島の小杉谷で発見された鼬羊歯ということからきている。
環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
イタチシダ類の葉は2~3回羽状複葉である。
その特徴は、一番下の羽片の下向き第1小羽片が第2小羽片に比べて非常に大きいことにある。
本種は長葉の鼬羊歯(ナガバノイタチシダ)と深山鼬羊歯(ミヤマイタチシダ)の中間的性質をもち、この2種の雑種起源と推測されている。
また、本種には網状脈がある。
属名の Dryopteris はギリシャ語の「dry(樫)+pteris(羊歯)」からきている。樫の木に着生するということから名づけられた。
種小名の yakusilvicola は「屋久島に生育する」という意味である。
写真は1月に小石川植物園で撮った。
学名:Dryopteris yakusilvicola
★限られた地域に生えるシダ類と
知って再び見たいと思う
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長毛鬼蘇鉄(ナガゲオニソテツ)はソテツ科オニソテツ属の常緑低木である。
原産地は南アフリカである。
学名のエンケファラルトス・ビロススで表示をしているところもある。
樹高は150~300センチくらいである。
幹のてっぺんには灰色の毛がある。
葉は暗い緑色で艶があり、縁には鋭い棘状のぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は周年である。
雌雄異株である。
長い松笠のような形をした花の色は、緑色、黄色、オレンジ色と変化する。
オレンジ色の種子が鳥によって散布される。
属名の Encephalartos はギリシャ語の「en(中)+kephali(頭部)+artos(パン)」からきている。
種小名の villosus は「軟毛のある」という意味である。
写真は11月に沖縄県本部町の熱帯・亜熱帯都市緑化植物園で撮った。
3枚目の写真は1月につくば植物園で撮った。
学名:Encephalartos villosus
★沖縄の風土に溶けてどっしりと
構えよろしく長毛鬼蘇鉄
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茘枝(レイシ)はムクロジ科レイシ属の常緑小高木である。
原産地は中国の南部である。
果樹として知られ、3000年以上前から栽培されてきたという。
唐の玄宗皇帝が楊貴妃のために華南から長安まで早馬で運ばせた話は有名である。
現在では、台湾、東南アジア、オーストラリア、フロリダ、ハワイなどでも栽培されている。
国内では沖縄で栽培されている。
英名はライチ(Lychee)である。
この読み方は広東語に由来する。
樹高は5~10メートルである。
よく枝分かれをする。
葉は羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は2~4月である。
雌雄同株である。
枝先に大形の円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、淡い黄緑色を帯びた小さな花をたくさんつける。
実は直径3センチくらいの卵形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、5~7月ころに鮮やかな紅色に熟する。
果皮はうろこ状で硬い。
果肉は白く半透明で、多汁で甘い。
中に大きな種子が1つある。
主に生食用であるが、乾果や缶詰などにも利用される。
属名の Litchi は中国語の「茘枝」の読みからきている。
種小名の chinensis は「中国の」という意味である。
上の写真は11月に沖縄県那覇市にある世界遺産の識名園で撮った。
下の写真は4月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。
学名:Litchi chinensis
★これは実か初めて目にする茘枝の木
幹に触れればここは南国
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大梛蘭(オオナギラン)はラン科シュンラン属(シンビジウム属)の多年草である。
徳之島から八重山諸島にかけて分布し、山地の石灰岩上に生える。
海外では、台湾、中国、インドシナ半島、マレーシア、インドネシア、ニューギニア、ヒマラヤ、インドのアッサム地方などにも分布する。
かつては秋咲き梛蘭(アキザキナギラン:Cymbidium javanicum var. aspidistrifolium)と同一とされていたが、つくば植物園の研究により、大きくて形状も少し異なるということで分離された。
秋咲き梛蘭(アキザキナギラン)のほうは環境省のレッドリスト(2007)では、「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。
ただし、大梛蘭(オオナギラン)は同じ学名で梛蘭(ナギラン)として環境省のレッドリスト(2007)で、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
この場合は、本州の千葉県以西が分布域とされている。
評価がまだ確定していない段階ということなのだろう。
草丈は30~60センチくらいになる。
茎は直立する。
葉は長い披針形(笹の葉のような形)で、数枚が互い違いに生える(互生)。
葉は革質で薄い。
開花時期は12~1月である。
偽球茎(ラン科の植物で地上茎の一部が肥大したもの)の下部から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径5センチくらいの花を3~20輪くらいつける。
萼片と花弁のうち2枚は黄緑色である。
唇弁は白く、紅紫色の斑点が入る。
和名の由来は、葉がマメ科の樹木の梛(ナギ)に似ていて大形であるというところからきている。
属名の Cymbidium はギリシャ語の「cymbe(舟)+eidso(形)」からきている。唇弁の形から名づけられた。
種小名の lancifolium は「披針形の葉の」という意味である。
写真は12月につくば植物園で撮った。
学名:Cymbidium lancifolium
★南国の息吹き伝えて咲き出づる
大梛蘭の株は大きく
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