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岩鏡騙(イワカガミダマシ)はサクラソウ科イワカガミダマシ属(ソルダネラ属)の多年草である。
原産地はヨーロッパである。
アルプス山脈、ピレネー山脈、アペニン山脈などに分布し、標高1200~3000メートルの湿った草地に生える。
草丈は5~30センチくらいである。
茎は赤褐色を帯びる。
根際から生える葉は心形で、ロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。
葉の質は革質で艶がある。
開花時期は5~8月である。
茎先に切れ込みの多い鐘形をした青紫色の花を下向きに2~3輪つける。
萼片は5枚である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
和名の由来は岩鏡(イワカガミ)に花の姿が似ているところからきている。
花に気の毒な命名の1つだが、学名ではこの関係が逆になっている。
学名からソルダネラ・アルピナの名を使う場合もある。
英名はアルペン・スノーベル(alpine snowbell)である。
属名の Soldanella はイタリア語の「soldi(貨幣)」に由来する。肉厚で丸い葉の形から名づけられた。
種小名の alpina は「高山に生える」という意味である。
写真は5月に北大植物園で撮った。
学名:Soldanella alpina
★騙されて連れてこられてつけられた
名前嫌いと岩鏡騙し
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蝦夷の栂桜(エゾノツガザクラ)はツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木である。
北海道と本州北部に分布し、高山の草地に生える。
本州での分布地は早池峰山、岩木山、月山などに限られる。
海外では、北半球の寒帯地域に広く分布している。
樹高は10~30センチくらいである。
枝には白い短毛が生える。
葉は線形で互い違いに密に生える(互生)。
葉の縁には細かいぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~8月である。
枝先に紅紫色をした壺形の花を3~7輪つける。
花冠の先は浅く5つに裂けて、外側に反り返る。
花冠の外面には白い短毛と紅色の腺毛が密生している。
花の色は濃いものや薄いものがある。
萼片は5枚で、紅紫色を帯びる。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
和名の由来は、北海道に分布し、葉の形が針葉樹の栂に似て桜色の花をつけるということからきている。
属名の Phyllodoce はローマの詩人がつけた海のニンフの名にちなんでいる。
種小名の caerulea は「青色の」という意味である。
写真は4月に箱根湿生花園で撮った。
実の写真は6月に旭山動物園で撮った。
学名:Phyllodoce caerulea
★愛らしいピンクの壺に模様つけ
手招きをする蝦夷の栂桜
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粗毛反魂草(アラゲハンゴンソウ)はキク科オオハンゴンソウ属の多年草である。
原産地は北アメリカである。
日本へは大正時代に観賞用として渡来した。
昭和時代の初期に北海道や東北地方で野生化が始まり、現在では関東地方から四国にかけて帰化している。
その繁殖力にはすさまじいものがある。
草丈は30~100センチくらいである。
全草を硬く粗い毛が覆い、葉質はざらつく。
これが和名の由来でもある。
根際から生える葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
縁には不揃いのぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~9月である。
花径が4~6センチくらいある頭花で、舌状花は黄色く、真ん中の筒状花は黒紫色をしている。
近縁種の大反魂草(オオハンゴンソウ)の筒状花は黄緑色なので区別ができる。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
別名を衣笠菊(キヌガサギク)という。
属名の Rudbeckia はリンネの後援者「ル-ドベック(Rudbeck)父子」の名からきている。
種小名の hirta は「短い剛毛のある」という意味である。
変種名の pulcherrima は「最も美しい」という意味である。
写真は6月に木場公園の外来植物園で撮った。
学名:Rudbeckia hirta var. pulcherrima
★美しい花には棘というけれど
粗毛でどうとウインクをして
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野唐松(ノカラマツ)はキンポウゲ科カラマウソウ属の多年草である。
本州の東北地方から九州にかけて分布し、草地に生える。
海外では、朝鮮半島、中国の東北部にも分布する。
環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
草丈は60~120センチくらいである。
茎は直立をし、上部で枝分かれをする。
茎には鋭い稜がある。
葉は1~2回3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、互い違いに生える(互生)。
小葉の形は幅の広いくさび形で、先は3つから5つに切れ込む。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~8月くらいである。
茎先に円錐花序(枝分かれして全体が円錐状に見える)を出し、淡い黄緑色の小さな花をたくさんつける。
花径は6ミリくらいである。
花弁はなく、萼片も早くに落ちる。
花はたくさんの雄しべからなり、花糸(雄しべの花粉を入れる袋についている柄)は糸状となる。
雌しべは数本ある。
花の後にできる実は紡錘形のそう果(果実の中に1つだけ種子があり開かない)で、先が尖る。
属名の Thalictrum はローマ時代の医師ディオコリデス(Dioscorides)が名づけたカラマツソウ属の名である。
種小名の simplex は「無分岐の」という意味である。
変種名の brevipes は「短い柄の」という意味である。
写真は6月につくば植物園で撮った。
学名:Thalictrum simplex var. brevipes
★少しだけ花の咲く時期早いんだ
秋唐松とよく似ているよ
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ポテンティラ・レクタはバラ科キジムシロ属の多年草である。
原産地は南ヨーロッパで、低地の草地や道ばたに生える。
日本へは明治時代に観賞用として渡来した。
現在では野生化して、北海道から九州にかけて分布する。
和名は大蛇苺(オオヘビイチゴ)という。
英名はサルファーシンクフォイル(sulphur cinquefoil)である。
サルファーは硫黄のことで、淡い黄色の花の色を指す。
シンクフォイルはキジムシロの仲間のことである。
草丈は30~60センチくらいである。
全体に長い開出(立ち上がるようにつくこと)毛が生える。
葉は手のひら状の複葉で、互い違いに生える(互生)。
小葉の形は披針形(笹の葉のような形)で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~8月くらいである。
茎先に集散花序(茎先に花がつき、少し下から横枝が出てその先にも花がつく)を出し、淡い黄色の5弁花をたくさんつける。
花径は20~25ミリくらいである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Potentilla はラテン語の「potens(強力)」の縮小形である。この属の1種の強い薬効に対してつけられた名である。
種小名の recta は「真っ直ぐの」という意味である。
写真は7月に北大植物園で撮った。
学名:Potentilla recta
★硫黄とは言いえて妙な花の色
爽やかに咲くパステルカラー
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