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金柑を見つめ越し方ふと偲ぶ
金柑(キンカン)はミカン科ミカン属(キトルス属)の常緑低木である。
キトルス属は分類法によるが160種くらいが東アジアからインドにかけて分布する。
また、多くの栽培品種が作出されている。
日本では「蜜のように甘い柑橘類」の意味でつけられた蜜柑(みかん)の呼称が一般化しており、属名の和名もミカン属という。
本種をキンカン属(Fortunella)とする見解もあるが、YList も Catalogue of Life もこの属名はシノニムの扱いである。
本種の原産地は中国の南部である。
和名は中国名を音読みしたもので、「熟すと果実が金色になる柑橘類」という意味合いである。
中国の商船が遠州灘で遭難して清水港に寄港した際に、船員が地元の人に砂糖漬けの果実をプレゼントし、その種から日本に広まったと言われている。
樹高は1メートルから3メートルくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は革質で、縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉は上側に反っていることが多い。
春、夏、秋の3回開花し結実する性質がある。
7月と9月、10月に開花するものが多い。
花は香りのよい白色5弁花である。
実は直径2、3センチくらいの球形で、黄橙色に熟する。
古来から風邪にきき喉の痛みをやわらげるとされ、金柑のど飴として知られている。
生で食べたり、ジャムや砂糖煮にして食べたりする。
果皮は果肉より多くのビタミンCを含んでおり、美肌や健康に有効である。
俳句の季語は秋である。
花言葉は「感謝」である。
1月29日の誕生花である。
種小名に japonica がつくのは、イギリス人の植物学者ロバート・フォーチュンさん(Robert Fortune, 1812-1880)が日本で採取したものに命名(Fortunella japonica)したことからきている。
属名の Citrus はギリシャ語の「kitron(箱)」に由来するラテン語で、レモンに対する古い呼び名である。
種小名の japonica は「日本の」という意味である。
花の写真は9月に木場公園で撮った。
実の写真は12月にJAあゆみ野安行園芸センターで撮った。
学名:Citrus japonica(syn. Fortunella japonica)
★ゆらゆらと冬の陽射しに揺れながら
金柑の実はきらり輝き
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