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ビロード毛蕋花(ビロードモウズイカ)はゴマノハグサ科モウズイカ属の越年草である。
原産地は地中海沿岸地方である。
日本へは明治時代の初期に観賞用として渡来した。
こぼれ種でも増えることから北海道から沖縄にかけて野生化している。
特に北海道から本州の東北地方にかけて多く分布している。
北海道のブルーリストではA3ランク(北海道に定着しており、生態系等への影響が報告または懸念されている外来種)に登録されている。
「毛蕋花」というのは雄しべに毛が生える花という意味だが、全草がビロード状の綿毛で覆われている。
草丈は1~2メートルくらいあり大形である。
根際から生える葉は細長い楕円形で、ロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。
長さが30センチくらいある。
茎の上部につく葉でも長さは20センチくらいあり、互い違いに生える(互生)。
いずれも葉の両面に白い毛を密生させている。
葉の縁には浅くて鈍いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~8月である。
茎先に長さが50センチくらいある総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、黄色い花をつける。
花径は2センチくらいで、花冠は5つに裂ける。
1本の緑色をした雌しべと5本の雄しべがある。
雄しべは2本が長く、3本が短い。
短い3本には白い毛が密生している。
花は早朝に開花し、朝の10時ころにはもう閉じてしまう。
花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、毛に覆われ萼に包まれている。
別名を庭煙草(ニワタバコ)ともいう。
これは葉の形が煙草(タバコ)に似ていることからきている。
属名の Verbascum はラテン語の「barba(ひげ)」からきている。
種小名の thapsus は「タプスス(Thapsus:チュニジアにあった古代都市の名)」からきている。
写真は7月に国営ひたち海浜公園で撮った。
学名:Verbascum thapsus
★背が高く背伸びしながら探しても
花は少なく不思議な姿

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