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ヘラナレンはキク科アゼトウナ属の常緑小低木である。
小笠原諸島の固有種である。
母島に分布し、日当たりや風通しのよい乾燥地に生える。
キク科だが木本になるのが特徴である。
環境省のレッドリスト(2012)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
樹高は100~150センチくらいである。
よく枝分かれをし、横に枝をはる。
全体に毛は生えていない。
葉は幅の狭い楕円形で、枝先に輪生状に互い違いに生える(互生)。
葉の縁は波打つ。
開花時期は10~12月である。
枝先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い小さな花(頭花)をつける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Crepidiastrum はギリシャ語の「Crepis(フタマタタンポポ属)+astrum(似た)」からきている。
種小名の linguifolium は「舌状をした葉の」という意味である。
写真は8月に小石川植物園で撮った。
学名:Crepidiastrum linguifolium
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