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浜菱(ハマビシ)はハマビシ科ハマビシ属の一年草である。
千葉県・福井県以西の本州から九州にかけて分布し、海岸の砂地などに生える。
海外では、朝鮮半島、中国、チベット、インド、西アジア、南ヨーロッパ、アフリカなどにも分布する。
環境省のレッドリスト(2007)では、「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。
草丈は50~100センチくらいである。
茎は地を這って広がる。
葉は羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は7~10月である。
葉の脇に黄色の小さい5弁花をつける。
花は午前中に開花し、夕方には閉じる。
花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で硬く、太い棘があり、菱(ヒシ)の実に似ている。
実を生薬で疾黎子(しつりし)といい、利尿、消炎、強壮の薬効がある。
しかし有効性に関する十分な情報はなく、特に妊婦が摂取することは危険とされている。
属名の Tribulus はラテン語の「caltrop(まきびし)」からきている。棘の多い果実の形をたとえたものである。
種小名の terrestris は「陸地生の」という意味である。
写真は7月に小石川植物園で撮った。
学名:Tribulus terrestris
★浜菱の花は静かに咲きいづる
短き命惜しむがごとく

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