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植物図鑑ブログ

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クンゼア・アンビグアはフトモモ科クンゼア属の常緑低木である。
クンゼア属はオーストラリアとニュージーランドに40種くらいが分布する。
属名の読み方はクンツェアとするものもある。
本種の原産地はオーストラリアである。
南東部のニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、タスマニア島に分布し、沿岸部に生える。
英名はホワイトクンゼア(white kunzea)という。
樹高は1メートルから3メートルくらいである。
葉は長さ1センチくらいの披針形(笹の葉のような形)で、向かい合って生える(対生)。
自生地での開花時期は9月から11月くらいである。
日本では5月から6月に花を咲かせる。
花の色は白く、突き出たたくさんの雄しべが目立つ。
花には甘い蜂蜜のような香りがある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
葉と花はエッセンシャルオイルとされる。
属名の Kunzea はドイツ人の植物学者「クンツェ(Gustav Kunze, 1793-1851)さん」の名からきている。
種小名の ambigua は「疑わしい」という意味である。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Kunzea ambigua

★また一つオーストラリアの樹に出合う
 雄しべが目立つ不思議な姿



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白熊の木(ハグマノキ)ウルシ科ハグマノキ属(コティヌス属)の落葉小高木である。
コティヌス属は北半球に数種が分布する。
白熊の木(ハグマノキ)が代表種で、属名の和名もハグマノキ属という。
原産地は、中国、ヒマラヤ、ヨーロッパ南部などである。
日本へは明治時代の初期(1870年)に渡来した。
庭木や公園樹として植栽されている。
別名をスモークツリーという。
これは英名の smoke tree からきた名である。
オーホワイト(O White)はその園芸品種である。
実生(みしょう:接ぎ木ではなく種子から育てること)による選抜種で房が大きく、白が目立つ。
樹高は3メートルから5メートルくらいである。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は5月から6月である。
枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、花径3ミリくらいの小さな白い花を咲かせる。
花の後に、白い花糸が伸びて綿菓子のように枝先を被う。
属名の Cotinus はギリシャ語の「kotinos(野生のオリーブ)」からきている。
種小名の coggygria は古代ギリシャ語でスモークツリーを指す言葉(kokkugia)からきている。
写真は6月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。
学名:Cotinus coggygria 'O White'

★大柄で房の姿が目を奪う
 オーホワイトは霞むがごとく



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羽衣菊(ハゴロモギク)はキク科ハゴロモギク属(アルクトティス属)の多年草である。
アルクトティス属はアフリカの南部に40種から50種くらいが分布する。
本種が代表種で、属名の和名はハゴロモギク属という。
本種の原産地は南アフリカで、ケープ州の西海岸沿いの砂丘に生える。

和名は花の様子を天女の纏う羽衣に見立てたものである。
別名をアフリカ菊(アフリカギク)やアルクトティスという。
園芸的には英語風に読んだアークトチスの名でも流通していおり、交配種も多い。
日本へは大正時代の初期に渡来した。
路地植えや鉢植え、切り花として利用されている。
草丈は50センチから70センチくらいである。
根際から生える葉はへら形で、ロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。
茎や葉には細くて軟らかい毛が生えている。
開花時期は4月から6月である。
茎先に花径8センチくらいの大きな花(頭花)をつける。
花の色は白や黄色、オレンジ色、淡い紅色などのものがある。
花は昼間は開き、夜には閉じる。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
なお、本種の学名には異名が多く、Arctotis grandis や Arctotis rosea などがこれに該当する。
ネット上では Arctotis venusta も本種の異名だとする記述が多く見られるが、これについてはYListもCatalogue of Lifeも別種として扱っている。
属名の Arctotis はギリシャ語の「arktos(熊)+otis(耳)」からきている。種子が綿毛に包まれている様子から名づけられた。
種小名の stoechadifolia は「stoechas(フレンチラベンダー)のような葉の」という意味である。
写真は5月に京都府立植物園で撮った。
園芸品種のブルーアイデージー(Blue Eyed Daisy)である。
学名:Arctotis stoechadifolia(syn. Arctotis grandis, Arctotis rosea)

★シンプルに見えるけれどもなかなかに
 羽衣菊は味のある花



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アリウム・グローブマスターはユリ科ネギ属(アリウム属)の多年草である。
分類体系によっては(APG第3版)ヒガンバナ科とされる。
APG体系でも初期にはネギ科とされていたが、ネギ科は第3版でヒガンバナ科の亜科に移行した。
アリウム属は北半球を中心に800種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種が作出されている。
代表種は葱(ネギ)で、属名の和名はネギ属とされる。
なお、園芸的呼び方としてはアリウム属とされることが多い。
本種はオランダで育成された園芸品種である。
アリウム・エラツム(Allium elatum)とアリウム・アフラツネンセ(Allium aflatunense)との種間交雑によって作出された。
巨大なボール状の花序に紫色の花を咲かせる。
花壇での路地植えや鉢植え、切り花、ドライフラワーなどに利用されている。
草丈は80センチから120センチくらいである。
根際から生える葉は披針形(笹の葉のような形)だが開花時には枯れる。
開花時期は5月から6月くらいである。
茎先に球状の散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、小さな紫色の花をたくさんつける。
花序径は10センチから20センチくらいある。
花被片が6枚ある小さな花が集合したものである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Allium はニンニクの古いラテン名で、「alere ないし halium(どちらも「臭う」)」からきている。
園芸品種名の Globemaster は「球体の親方」といったところか。
写真は5月に京都府立植物園で撮った。
学名:Allium 'Globemaster'

★ガーデンに坊主頭が聳え立つ
 息飲むばかり花の絨毯



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七実の木(ナナミノキ)はモチノキ科モチノキ属(イレクス属)の常緑高木である。
イレクス属は北半球の温帯を中心に400種くらいが分布する。
日本にも黐の木(モチノキ)などが分布するので、属名の和名をモチノキ属という。
本種は本州の静岡県から九州にかけて分布し、山地に生える。
海外では、中国にも分布する。
和名の由来は、赤い美しい実がたくさんつくということからきている。
別名を斜めの木(ナナメノキ)ともいう。
これは、枝を折ると斜めに割れることからきている。
樹高は10メートルくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は薄い革質で、縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6月である。
雌雄異株である。
葉の脇に散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、淡い紫色の小さな花をたくさんつける。
花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、10月から11月に赤く熟する。
属名の Ilex はラテン語の「ilex(セイヨウヒイラギ)」からきている。
種小名の chinensis は「中国の」という意味である。
写真は9月に京都府立植物園で撮った。
学名:Ilex chinensis

★紫の花の姿を見てみたい
 いつか来ようねまたこの場所に



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