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ゲラニウム・ビオコボはフウロソウ科フウロソウ属(ゲラニウム属)の多年草である。
フウロソウ属はユーラシア大陸や北アメリカ大陸などに450種くらいが分布する。
外国産のものや園芸品種などはゲラニウムの名称で呼ばれる。
ゼラニウムとする場合もあるが、この名称はテンジクアオイ属(Pelargonium)にも用いられるのでちょっと紛らわしいことになる。
本種はゲラニウム・カンタブリギエンセの園芸品種である。
ゲラニウム・カンタブリギエンセはゲラニウム・マクロリズム(Geranium macrorrhizum)とゲラニウム・ダルマチクム(Geranium dalmaticum)との交配種である。
草丈は20センチから30センチである。
株は地下茎で広がり、カーペット状になる。
葉は円形で手のひら状に切れ込み、向かい合って生える(対生)。
葉には柑橘系の強い香りがある。
開花時期は5月から7月くらいである。
茎先に1輪から数輪の5弁花を横向きにつける。
花径は3センチくらいで、花の色は白や淡いピンクである。
属名の Geranium はギリシャ語の「geranos(鶴)」からきている。長いくちばしのような果実を鶴のくちばしにたとえたものである。
種小名の cantabrigiense は「(イギリスの)ケンブリッジの」という意味である。
園芸品種名の Biokovo はクロアチアにある山の名である。
写真は6月に北海道上川町の大雪森のガーデンで撮った。
学名:Geranium x cantabrigiense 'Biokovo'

★花びらを頬っぺのように淡く染め
 雨にも負けず大地に育ち



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アリウム・マウントエベレストはユリ科ネギ属(アリウム属)の多年草である。
分類体系によっては(APGIII)ヒガンバナ科とされる。
APG体系でも初期にはネギ科とされていたが、IIIでネギ科はヒガンバナ科の亜科に移行した。
園芸的呼び方としてはアリウム属とされることが多い。
アリウム属は北半球に400種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種が作出されている。
代表品種は葱(ネギ)で、属名の和名もネギ属という。
マウントエベレスト(Mt. Everest)は中央アジアからアフガニスタンにかけて分布するアリウム・スティピタツムの園芸品種である。
草丈は80センチから120センチくらいである。
根際から生える葉は、細長い披針形(笹の葉のような形)である。
開花時期は5月から7月くらいである。
葉のない細い茎先に、球状をした大きな散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、白い花をつける。
花序径は10センチから20センチくらいあり巨大である。
花序は花被片が6枚ある小さな花が集合したものである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Allium はニンニクの古いラテン名である。
種小名の stipitatum は「柄のある」という意味である。
園芸品種名の Mt. Everest は「エベレスト山」の意味である。
写真は6月に北海道上川町の大雪森のガーデンで撮った。
学名:Allium stipitatum 'Mt. Everest'

★大輪が広い大地によく似合う
 とても楽しいアリウムの花



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グレビレア・カンタベリーゴールドはヤマモガシ科ハゴロモノキ属(グレビレア属)の常緑低木である。
グレビレア属はオーストラリア、ニュージーランド、ニューギニアに250種以上が分布する。
同属のグレビレア・ロブスタ(Grevillea robusta)の和名を羽衣の木(ハゴロモノキ)といい、属名の和名をハゴロモノキ属という。
また、園芸品種も多い。
カンタベリーゴールド(Canterbury Gold)はそうした園芸品種の1つである。
ジュニペリナ種(Grevillea juniperina)とビクトリアエ種の変種レプトネウラ(Grevillea victoriae var.leptoneura)との交雑によって作出された園芸品種である。
樹高は1メートルから2メートルである。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は春から夏にかけてである。
花弁のように見える総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)から、長い花柱の突きだした花を咲かせる。
総苞の色は濃い黄色である
属名の Grevillea はイギリス人の植物収集家「グレビル(Charles Francis Greville, 1749-1809)さん」の名からきている。
写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Grevillea 'Canterbury Gold'

★いろいろな姿があるねグレビレア
 黄色い花は花火のようだ



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蟹釣り草(カニツリグサ)はイネ科カニツリグサ属(トリセツム属)の多年草である。
トリセツム属は世界に75種くらい分布する。
日本にも本種などが分布し、属名の和名をカニツリグサ属という。
本種は北海道から九州(沖縄を除く)にかけて分布し、道ばたなどに生える。
海外では、朝鮮半島、台湾、中国などにも分布する。
草丈は40センチから70センチくらいである。
葉は長さ10センチから20センチの線形で、茎の下部に多くつく。
開花時期は5月から6月である。
花穂は細い円錐状で先が垂れ、たくさんの小穂をつける。
小穂につく小さな花は緑紫色から黄褐色に熟する。
花穂には毛が多く、柔らかそうに見える。
和名の由来は、この花穂で沢蟹釣りをすることからきている。
属名の Trisetum はラテン語の「tri(3)+seta(剛毛)」からきている。外果穎の様子から名づけられた。
種小名の bifidum は「2つに中裂した」という意味である。
写真は6月に小石川植物園で撮った。
学名:Trisetum bifidum

★名の由来聞けば昔の光景が
 瞼に浮かぶきらめく流れ



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唐大黄(カラダイオウ)はタデ科カラダイオウ属(レウム属)の多年草である。
レウム属は世界に60種くらいが分布する。
本種が代表種で、属名の和名はカラダイオウ属という。
英名はルバーブ(rhubarb)という。
ヨーロッパではギリシア、ローマ時代から作物として栽培され、ジャムや煮物に利用されてきた。
いくつかの栽培品種も生まれている。
本種の原産地はシベリアの南部である。
日本へは明治時代に渡来した。
長野県などでジャム加工用に栽培されるが、あまり普及していない。
別名を食用大黄(ショクヨウダイオウ)、丸葉大黄(マルバダイオウ)ともいう。
草丈は50センチから200センチくらいである。
茎はよく枝分かれをする。
根際から生える葉は心形で長い柄があり、放射状に広がる。
葉の色は濃い緑色で毛は生えず、葉脈がはっきりしている。
開花時期は4月から6月である。
茎先に円錐花序(枝分かれして全体が円錐状に見える)を出し、黄白色をした花をたくさんつける。
花には花弁はなく、萼が花弁状になって5つに裂ける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
根茎は生薬の大黄(だいおう)の代用として、緩下・健胃薬とされる。
花言葉は「迅速」である。
属名の Rheum はロシアの「ラー川(Rha, ボルガ川の古名)」からきている。
種小名の rhabarbarum は「異国のラー川の」という意味である。
写真は5月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Rheum rhabarbarum(YListでは Rheum rhabarbatum)

★野菜かと首をかしげつしげしげと
 観察をする食用大黄




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