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- 2024.12.13 [PR]
- 2016.07.27 鋸草(ノコギリソウ)
- 2016.07.14 ペチュニア
- 2016.07.07 鶏尾蘭(ケイビラン)
- 2016.07.05 筬蘭(オサラン)
- 2016.07.03 八重柏葉紫陽花(ヤエカシワバアジサイ)
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鋸草(ノコギリソウ)はキク科ノコギリソウ属(アキレア属)の多年草である。
アキレア属は北半球の温帯を中心に100種から150種くらいが分布する。
日本にも本種などが分布し、属名の和名はノコギリソウ属という。
本種は北海道から本州にかけて分布し、山地の草地に生える。
海外では、朝鮮半島、中国、ロシア、モンゴル、北アメリカなどにも分布する。
和名の由来は鋸のように縁が細かく切れ込んだ葉の様子からきている。
中国名は高山蓍(gao shan shi)という。
英名はチャイニーズヤロー(Chinese yarrow)である。
草丈は50センチから100センチくらいである。
長さ8センチから10センチの細長い楕円形で、葉は互い違いに生える(互生)。
「重鋸歯」と言って、切れ込んだ裂片の縁にも浅いぎざぎざがある。
開花時期は7月から9月である。
茎の上部で細かく枝分かれをして散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、4ミリから8ミリくらいの小さい花(頭花)を密生させる。
花の周辺には舌状花が5枚から7枚つき、真ん中には筒状花が半球状に寄せ集まる。
花の色は白ないし淡いピンクである。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
花言葉は「戦い」「勇敢」である。
俳句の季語は夏である。
7月21日の誕生花である。
属名の Achillea はギリシャ神話に登場する英雄「アキレス(Achilles)」の名からきている。
種小名の alpina は「高山に生える」という意味である。
変種名の longiligulata は「長い舌状の」という意味である。
写真は7月に北大植物園で撮った。
学名:Achillea alpina var. longiligulata(広義:Achillea alpina)
★葉を揺らし花を揺らして霧の中
鋸草は群がり咲いて
☆嘆きさえ祈りに込めて鋸草
愛らしき花群れをなしては
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ペチュニアはナス科ツクバネアサガオ属(ペチュニア属)の多年草である。
ペチュニア属は原産地は南アメリカの固有種で、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなどに35種が分布する。
同じナス科のタバコ属(Nicotiana)と近縁種である。
日本で主に流通しているのは品種改良された園芸品種である。
この和名を衝羽根朝顔(ツクバネアサガオ)といい、属名の和名もツクバネアサガオ属という。
和名の由来は、萼筒を羽根つきの羽根にたとえ、花が朝顔(アサガオ)に似ていることからきている。
しかし、園芸的にはペチュニアの名で流通しており、YListでもこれを別名として記載している。
英名はコモンガーデンペチュニア(common garden petunia)という。
日本へは大正時代には渡来していたものと推定される。
庭植えや鉢植えとして利用されている。
なお、園芸的には一年草として扱われる。
草丈は20センチから40センチくらいである。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は4月から9月くらいである。
花は漏斗形で、花径2センチくらいの小輪から10センチを超える大輪まである。
花の色は多彩で、白、赤、黄色、青紫色などのほか複色のものもあり、八重咲きもある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
花言葉は「心の平安」である。
7月13日の誕生花である。
属名の Petunia はブラジルの先住民の言語で「タバコ」を意味する。
種小名の hybrida は「交配種の」という意味である。
写真は3月に京都府立植物園で撮った。
品種名はオペラサプリームピンクモーン、プリズムサンシャインである。
学名:Petunia x hybrida(異名:Petunia x atkinsiana)
★ラテンの血ひいて艶やか八重に咲く
お澄まし顔の君はペチュニア
☆鮮やかにドレス纏いてペチュニアは
八重も一重もただ見せたくて
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鶏尾蘭(ケイビラン)はユユリ科ケイビラン属(コモスペルムム属)の多年草である。
分類体系によっては(APG第3版)クサスギカズラ科とされる。
コモスペルムム属は1属1種で、本種のみからなる。
本州の紀伊半島、四国、九州に分布し、太平洋側の山地の岩場や崖に生える。
和名の由来は葉の曲がった様子を雄鶏の尾にたとえ、美しさを蘭にたとえたものである。
草丈は20センチから40センチくらいである。
根際から生える葉は剣状の線形で、やや鎌状に曲がる。
開花時期は7月から8月である。
雌雄異株である。
茎先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、花径4ミリくらいの白い小さな花をたくさんつける。
花冠は鐘形で、花被片は6枚である。
花被片の外側は淡い紫色を帯び、下向きに咲く。
雄花からは雄しべが突き出す。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Comospermum はギリシャ語の「come(毛)+spermum(種子)」からきている。種子に白くて長い毛が生えることから名づけられた。
種小名の yedoense は「江戸の」という意味である。
写真は7月に京都府立植物園で撮った。
変種の屋久島鶏尾蘭(ヤクシマケイビラン)の表示があったが、現在では基本種とシノニムと見なされている。
学名:Comospermum yedoense
★雪片の散るがごとくに鶏尾蘭
花を開けば夏の訪れ
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筬蘭(オオオサラン)はラン科オサラン属(エリア属)の多年草である。
エリア属はアジアの熱帯・亜熱帯地方に広く分布する。
400種以上があり、着生種が多い。
日本にも本種などが分布し、属名の和名はオサラン属という。
本種は伊豆諸島、紀伊半島、四国、九州、沖縄に分布し、山地の樹の幹や岩の上に生える着生種である。
海外では、台湾にも分布する。
「筬」というのは織機の付属具のことで、角張った卵形の偽球茎が並んでいる様子をたとえたものである。
中国名は高山絨蘭(gao shan ge lan)という。
環境省のレッドリスト(2012)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
花が地味なためにあまり園芸化はされていない。
草丈は5センチから10センチくらいである。
高さ2センチくらいの楕円形の偽球茎(バルブ)が一列に数個並ぶ。
葉は披針形(笹の葉のような形)である。
開花時期は6月から7月くらいである。
偽球茎(バルブ)の間から花茎を出し、花径10ミリから15ミリくらいの白い花を1輪から3輪くらいつける。
唇弁は幅の広いくさび形で3つに裂け,真ん中の裂片は黄色い。
属名の Eria はギリシャ語の「erion(軟毛)」からきている。全体に軟毛の生える種類が多いことから名づけられた。
種小名の japonica は「日本の」という意味である。
写真は7月に京都府立植物園で撮った。
学名:Eria japonica
★小さくて目を細めねばその姿
よく見えぬけど繊細な花
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柏葉紫陽花(カシワバアジサイ)はユキノシタ科アジサイ属(ヒドランゲア属)の落葉低木である。
分類体系によっては(APG第3版)アジサイ科とされる。
ヒドランゲア属はアジアと南北アメリカ大陸に70種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種が作出されている。
外国産のものは属名を英語風に読んだハイドランジアの名で流通している。
日本にも額紫陽花(ガクアジサイ)などが分布し、属名の和名はアジサイ属という。
柏葉紫陽花(カシワバアジサイ)の原産地は北アメリカの東南部である。
葉に切れ込みがあり、葉の形が柏(カシワ)に似ているのでこの名がついた。
英名はオークリーフハイドランジア(oakleaf hydrangea)である。
スノーフレイク(Snowflake)はその園芸品種である。
特徴は装飾花が八重咲きになることである。
日本では八重柏葉紫陽花(ヤエカシワバアジサイ)の名で流通している。
庭木や鉢植えとして利用される。
樹高は150センチから300センチくらいである。
葉は大きな楕円形で切れ込みがあり、向かい合って生える(対生)。
開花時期は5月から7月である。
花序は葡萄(ブドウ)の房のような形で、長さは30センチに達するものもある。
装飾花の色は白く、八重咲きをする。
両性花は装飾花の奥のほうに隠れるようについている。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Hydrangea はギリシャ語の「hydro(水)+angeion(容器)」からきている。さく果の形からから名づけられた。
種小名の quercifolia は「コナラ属のような葉の」という意味である。
園芸品種名の Snowflake は「雪片」という意味である。
写真は6月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Hydrangea quercifolia 'Snowflake'
★八重に咲きあっと驚く飾り花
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