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植物図鑑ブログ

毎日「今日の花」を載せ、時々「植物図鑑」のサイト情報などを載せます。

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紅合歓(ベニゴウカン)はマメ科ベニゴウカン属(カリアンドラ属)の常緑低木である。
原産地はテキサス州、カリフォルニア州からメキシコにかけてである。
樹高は1~2メートルである。
葉は羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。
小葉の形は披針形(笹の葉のような形)である。
葉は夜になると閉じる。
開花時期は6~11月である。
花のように見えるのは雄しべで、花冠は小さい。
たくさん伸び出す雄しべは鮮やかな緋色をしている。
一日花である。
花の後にできる実は豆果(莢の中に種子が入るもの)である。
合歓の木(ネムノキ)を赤くしたような花なので、緋合歓(ヒネム)とも呼ばれる。
属名の Calliandra はギリシャ語の「kallos (美しい) + andros ( 雄しべ)」からきている。
種小名の eriophylla は「軟毛の生えた葉の」という意味である。
写真は10月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Calliandra eriophylla

★小振りでも紅合歓は鮮やかな
 緋色の房を陽に煌か



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ビロード毛蕋花(ビロードモウズイカ)はゴマノハグサ科モウズイカ属の越年草である。
原産地は地中海沿岸地方である。
日本へは明治時代の初期に観賞用として渡来した。
こぼれ種でも増えることから北海道から沖縄にかけて野生化している。
特に北海道から本州の東北地方にかけて多く分布している。
北海道のブルーリストではA3ランク(北海道に定着しており、生態系等への影響が報告または懸念されている外来種)に登録されている。
「毛蕋花」というのは雄しべに毛が生える花という意味だが、全草がビロード状の綿毛で覆われている。
草丈は1~2メートルくらいあり大形である。
根際から生える葉は細長い楕円形で、ロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。
長さが30センチくらいある。
茎の上部につく葉でも長さは20センチくらいあり、互い違いに生える(互生)。
いずれも葉の両面に白い毛を密生させている。
葉の縁には浅くて鈍いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~8月である。
茎先に長さが50センチくらいある総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、黄色い花をつける。
花径は2センチくらいで、花冠は5つに裂ける。
1本の緑色をした雌しべと5本の雄しべがある。
雄しべは2本が長く、3本が短い。
短い3本には白い毛が密生している。
花は早朝に開花し、朝の10時ころにはもう閉じてしまう。
花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、毛に覆われ萼に包まれている。
別名を庭煙草(ニワタバコ)ともいう。
これは葉の形が煙草(タバコ)に似ていることからきている。
属名の Verbascum はラテン語の「barba(ひげ)」からきている。
種小名の thapsus は「タプスス(Thapsus:チュニジアにあった古代都市の名)」からきている。
写真は7月に国営ひたち海浜公園で撮った。
学名:Verbascum thapsus

★背が高く背伸びしながら探しても
 花は少なく不思議な姿



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ズッキーニ(zucchini)はウリ科カボチャ属の蔓性一年草である。
カボチャは洋種、日本種、ペポ種に大別されるが、ズッキーニはペポ種に属する。
原産地は北アメリカの南部からメキシコにかけてである。
フランスからイタリアにかけて地中海沿岸地方でよく栽培されている。
日本へは明治時代の初期に渡来したが、一般的に家庭で使われるようになったのは昭和50年代になってからである。
実の外観はキュウリに似ているが、カボチャの仲間である。
別名を瓜南瓜(ウリカボチャ)という。
草丈は30~80センチくらいである。
開花時期は6~8月である。
雌雄同株である。
黄色い5弁花をつける。
結実時期は8月から9月くらいである。
実は15センチくらいで収穫するとよいという。
俳句では「南瓜」が秋の季語、「南瓜の花」が夏の季語である。
属名の Cucurbita はラテン語の「cucumis(ウリ)+orbis(円形)」からきている。ヒョウタンの古代ラテン名を転用したものである。
種小名の pepo は「ウリの実」という意味である。
品種名の Melopepo は「ウリの実」という意味である。
写真は7月に軽井沢町植物園で撮った。
下の写真は8月につくば植物園で撮った。
学名:Cucurbita pepo 'Melopepo'

★大輪を広げ静かにズッキーニ
 蝉の声聞く喧騒の中



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衝羽根草(ツクバネソウ)はユリ科ツクバネソウ属の多年草である。
分類体系によってはシュロソウ科とされる。
日本固有種である。
北海道から九州にかけて分布(屋久島が南限)し、山地や亜高山の林の中や道端に生える。
草丈は20~40センチくらいである。
葉は卵形で、茎先に普通は4枚が車軸状につく(輪生)。
葉には柄はなく先が尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は5~8月である。
茎先から花の柄を出し、先に淡い黄緑色の花を1つつける。
花には内花被片はなく、4枚の緑色の幅広い外花被片が垂れ下がる。
雄しべは8本である。
雌しべは1本で、先が4つに裂ける。
雌しべの子房は熟すると黒くなる。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
和名の由来は、4枚の葉の真ん中に黒い実がつく様子を衝羽根(羽根つきの羽根)にたとえたものである。
属名の Paris はラテン語の「par(同)」からきている。花被が同形であることから名づけられた。
種小名の tetraphylla は「葉が4枚ある」という意味である。
写真は7月に尾瀬で撮った。
学名:Paris tetraphylla

★地味だけど花の姿に味がある
 衝羽根草にほっと声上げ



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羽蝶蘭(ウチョウラン)はラン科ウチョウラン属の多年草である。
漢字では「有頂蘭」とも書く。
本州の青森県から九州にかけて分布して、山地の岩壁や渓流沿いなどに生える地生種である。
海外では、朝鮮半島にも分布している。
観賞用にも栽培されているが、全国的に園芸採取で激減している。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は10~20センチくらいである。
葉は幅の広い線形で湾曲し、先が尖る。
茎、葉脈、苞葉などに暗い紫色の線が入る。
開花時期は6~8月である。
紅紫色の花を片側に向けてつける。
唇弁は3つに深く裂け、濃い紅紫色の斑が入る。
属名の Ponerorchis は「poneros(貧弱な)+orchis(睾丸)」からきている。地中の塊根を睾丸に見立てたことから名づけられた。
種小名の graminifolia は「イネ科植物のような葉の」という意味である。
写真は7月に箱根湿生花園で撮った。
学名:Ponerorchis graminifolia

★ひらひらと花びら揺らし羽蝶蘭
 自然の不思議驚くばかり



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