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植物図鑑ブログ

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チェリーセージ(cherry sage)はシソ科アキギリ属の多年草である。
英名でいうチェリーセージはサルビア・ミクロフィラ(Salvia microphylla)を指す。
この他に、和名を秋の紅花サルビア(アキノベニバナサルビア)というサルビア・グレッギー(Salvia greggii)も日本ではチェリーセージと呼んでいる。
こちらの英名はオータムセージ(autumn sage)である。
この両者は別種であるのかシノニム(異名)なのかを検討する必要があるともされているので話はややこしい。
ともあれ、ここでは別種ということでミクロフィラ種について解説する。
原産地はメキシコである。
草丈は60センチから150センチくらいである。
茎の下部は木質化する。
葉は小さな卵形で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は4月から11月くらいである。
茎先や葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、赤い唇形の花をつける。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。
属名の Salvia はラテン語の「salvare(治療)」からきている。薬用になるものが多いことから名づけられた。
種小名の microphylla は「小さい葉の」という意味である。
写真は6月につくば植物園で撮った。
学名:Salvia microphylla

★赤ちゃんのモンスターかな可愛過ぎ
 チェリーセージそっとウィンク



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白熊の木(ハグマノキ)はウルシ科ハグマノキ属の落葉低木から小高木である。
原産地は、中国、ヒマラヤ、ヨーロッパ南部などである。
日本へは明治時代の初期に渡来した。
白熊(はぐま)というのは、動物のヤクのしっぽで作られた払子(ほっす)のことである。
払子(ほっす)というのは、お坊さんが説法のときなどに使う仏具である。
別名を煙の木(ケムリノキ)という。
英名はスモークツリー(smoke tree)である。
樹高は3~8メートルくらいである。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6~7月である。
枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、花径3ミリくらいの小さな緑色ないし紫色を帯びた花を咲かせる。
花の後に、結実しない花柄が糸状に伸びて、綿菓子のように枝先を被う。
白のほかピンクや赤のものもある。
花の後にできる実は小さな卵形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、少数が結実する。
属名の Cotinus はギリシャ語の「Cotinus(野生のオリーブ)」からきている。
種小名の coggygria は古代のギリシャ名(kokkugia)からきている。
写真は6月に山形市野草園で撮った。
学名:Cotinus coggygria

★綿菓子を思わすようなその姿
 スモークツリーはムード満点



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筑紫唐松(ツクシカラマツ)はキンポウゲ科カラマツソウ属の多年草である。
「筑紫」の名があるので九州原産のように見えるが、素性はよくわかっていない。
対馬列島や済州島に自生する紫唐松(ムラサキカラマツ:Thalictrum uchiyamae)と屋久島に自生する屋久島唐松(ヤクシマカラマツ:Thalictrum tuberiferum var. yakusimense)との半人為的交雑種ではないかと推定されている。
匍匐性があることと、種子をつけないことが特徴である。
漢字では「筑紫落葉松」とも書く。
草丈は5~25センチくらいと低い。
そのため、鉢植えやロックガーデンによく用いられる。
葉は2回3出複葉で、互い違いに生える(互生)。
2回3出複葉というのは、3枚の小葉のついた小枝が3つずつで1つの葉を構成する。
小葉の形は楕円形で、先は浅く3つに裂け丸みがある。
開花時期は6~8月である。
茎の上部に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、、淡い桃紫色の小さな花をつける。
花弁はなく、花びらのように見えるのは雄しべである。
花弁状の萼は開花と同時に落下する。
属名の Thalictrum はギリシャ語の「thaliktron(葉が枝分かれをする植物の名)」からきている。
種小名の kiusianum は「九州の」という意味である。
写真は7月に日光植物園で撮った。
学名:Thalictrum kiusianum


★地を這ってピンクの小花咲き散らす
 筑紫唐松どこか可愛く




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靫草(ウツボグサ)はシソ科ウツボグサ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、日当たりのよい草地や道端に生える。
海外では、北半球の温帯地域に広く分布する。
その中でも白花のものを白花靫草(シロバナウツボグサ)という。
草丈は20~30センチくらいである。
茎は根元から群がって生える。
茎の断面は四角形である。
茎や葉には白い毛が生える。
葉の形は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の縁には低いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~7月である。
茎の先に白い唇状の花が穂状に固まって咲く。
上唇は帽子のような形になる。
下唇は3つに裂け、真ん中の裂片は細かく切れ込む。
萼片は5枚で、先が鋭く尖る。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。
この花穂を乾燥させたものを生薬で夏枯草(かこそう)といい、利尿薬として利用される。
和名の由来は、毛ばだった花穂を靫(矢を携帯する用具)に見立てたものである。
属名の Prunella はドイツ語由来だが意味がはっきりせず、語源について議論の多い言葉である。
種小名の vulgaris は「普通の」という意味である。
亜種名の asiatica は「アジアの」という意味である。
品種名の candida は「純白の」という意味である。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Prunella vulgaris subsp. asiatica f. candida


★白花もとても似合うね靫草
 古人の夢乗せ開く





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ラバンジン・ラベンダー(Lavandin Lavender)はシソ科ラバンデュラ属の常緑小低木である。
地中海沿岸地方原産のイングリッシュ・ラベンダー(Lavandula angustifolia)と広葉ラベンダー(ヒロハラベンダー:Lavandula latifolia)との交雑によって生まれた栽培品種である。
イングリッシュ・ラベンダーは香りが強く、花穂もきれいである。
広葉ラベンダー(ヒロハラベンダー)は暖地でも育つ。
この両者の長所を併せ持つ品種である。
その中にもいくつもの品種が生まれている。
主産地はフランスである。
イングリッシュ・ラベンダーよりも暑さに強いので、日本でも本州平野部のラベンダー畑はこのグループのものが多い。
草丈は20~100センチくらいである。
葉は線形で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は7~8月である。
枝先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、青紫色の唇形をした花をつける。
不念性で、種子は稀にしかつかない。
ポプリやハーブティー、アロマテラピーなどに利用されるほか観賞用ともされる。
属名の Lavandula はラテン語の「lavare(洗う)」からきている。ローマ時代に入浴時の香水として使われていたことから名づけられた。
品種名の intermedia は「中間の」という意味である。
写真は6月に東京都薬用植物園で撮ったグロッソ(Grosso)という品種である。
学名:Lavandula x intermedia


★暑さには強い性質(たち)だよラバンジン
 陽射しを浴びて風にそよいで




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